桃の節句のひな祭り
こんにちは。飛鳥みやびです。もうすぐ節分ですが、日本には節分とは別に節句という季節の節目があります。
節句とは、陰陽五行に基づいた伝統的な年中行事を行う季節の節目となる日で、古来宮廷ではこの日に節会(せちえ)と呼ばれる宴会が開かれていました。江戸時代になって、色々ある節句の内、5つの節句が幕府の公的な行事・祝日として定められました。
それが以下の五節句です。
・人日(じんじつ)1月7日 七草の節句
・上巳(じょうし)3月3日 桃の節句・雛祭
・端午(たんご)5月5日 菖蒲の節句
・七夕(しちせき)7月7日 七夕(たなばた)
・重陽(ちょうよう)9月9日 菊の節句
端午の節句や七夕は、おなじみですよね。特に我が家には娘がおりますので、3月3日のひな祭りが1年の中でも大きなイベントとなります。
京都島津の有職ひな人形
我が家も娘が生まれた時に、ひな人形を購入しました。色々なお店を見てまわりましたが、京都の島津さんで良いおひな様と巡り会いました。
京都島津さんは、天保四年創業の老舗で、有職(ゆうそく)ひな人形を扱われています。有職ひな人形とは、平安時代の宮中の儀式や行事などに関する知識や約束事を集めた「有職故実(ゆうそくこじつ)」に基づいて、平安時代の公家の装束を忠実に写したひな人形です。
私のひな人形の選び方
私は、お内裏様(男雛)のお顔を見て、私好みのシュッとしたお顔に一目惚れしました。正倉院に保存されている生地の柄を復元した紫の着物も、上品で高貴な感じで素敵です。こちらが私が選んだ内裏さまです。
少し予算オーバーでしたが、他のお人形は考えられず、すぐに購入を決めました。やはりお人形は顔が一番大事ですね。(ほとんど男雛だけで決めました)ご縁を感じて巡り合ったお人形に決めるのが私の選び方です。
マンションなので、飾るスペースにも限りがあり、官女やお囃子の人形はなしで、男雛・女雛の一対の気に入ったお人形にお金をかけ、道具類は最小限の安価な飾りにしました。
予算と飾るスペースが限られた中での私の購入方法でした。
ひな祭りの由来
ひな祭りといえば、ひな人形が重要な役割(主役)を果たしますので、おひな様の由来を調べてみました。
雛(ひいな)とは、小さくてかわいいという意味です。
ひな祭りがいつ頃から始まったのかは、はっきりしませんが、少なくても平安時代には、貴族の子供が人形でおままごと(ひなあそび)をしていた記録があります。
又、神道や陰陽道では、紙の人形(ひとがた)に穢れを移して川に流し、身代わりに厄を祓う神事がありました。
その二つが習合したのがひな祭りの原形だといわれています。それが時代が下るにつれて庶民へも広がっていき、室町時代には人形が立派になって川に流さず飾るようになりました。
江戸時代には人形あそびと桃の節句が結びついて雛人形を飾るのが全国的に定着していきます。十二単の装束を着せた「元禄雛」や大型になった「享保雛」、江戸後期には宮中の雅な装束を写した「有職雛」などが登場します。幕末には官女やお囃子などの人形や道具類が増えて規模が拡大して、現代のひな人形に繋がっていきました。
ひな人形を飾る時期
ひな人形を飾る時期は、節分の後の立春(今年は2月4日)から飾るのが一般的だとされています。または立春の後の雨水(うすい)の日から雛人形を飾ると、良縁に恵まれるという事も言われたりします。(雨水は2月19日頃です)
しかし、地域の風習やご家庭の習慣などがありますので、特に決まりはないようです。ご家庭のタイミングで飾ればOKではないでしょうか。
お内裏様とお雛様
我が家では、向かって右に男雛、左に女雛を飾ります。これは古式に則った並び順で、京都風と呼ばれたりします。関東では逆に飾る場合が多い様ですね。
一説には、昭和天皇が即位式で向かって左に立たれて以降、男雛は向かって左の位置となったといわれています。
ちなみに余談ですが、男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのは誤りで、実際は二人とも合わせて「お内裏様」であり「お雛様」です。男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのは、サトウハチロー作詞の童謡「うれしいひなまつり」の歌詞でよく知られていますが、サトウハチロー自身はこの誤りを訂正したがっていたそうです。
いずれにしても、古(いにしえ)より子供の健やかな成長と安全を願うのは親の共通の願いですので、今年も節分が済んだら、お雛様をすぐに飾りたいと思います。我が家は旧暦の3月3日(4月3日頃)まで飾りますので、長い間ひな祭りが続いて楽しめます。ではまた。